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2007年01月05日

夏のロケット

4 夏のロケット(川端裕人)評価3.5



高校時代、ロケット班総出で取り組んだロケットの打ち上げは結局失敗に終わった。
苦い思いをかみ締めながら、ぼくらは別々の道へと進んだ。
数年後、新聞記者となったぼくの下に過激派が作ったロケットの情報が飛び込んできた。
そのロケットはあのころぼくらが作ったものと酷似していた。
ロケットに魅了された大人たちの青春小説。

あの頃とは違い純粋な思いばかりでないけれど、昔見た夢を追って仲間たちが再び集う。
いいじゃないか。
じーんとした。
川端さんの本は少年の憧憬を題材にした本もいいけれど、
この本のような理系青春小説もいい感じ。
posted by 歯車 at 13:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 3つ星本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

夜のピクニック

3 夜のピクニック(恩田陸)評価3.5



「みんなで夜歩く。
ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう。」

高校生活の最後を彩る行事――夜歩祭。
それは全校生徒が80kmの道のりを夜通し歩く伝統行事だ。
甲田貴子は小さな賭けを胸にして夜歩祭にのぞんだ。
小さな積み重ねが青春であることが実感できる第二回本屋大賞受賞作。


ストーリー上はただ歩いているだけなのに
終盤に行くにつれて登場人物たちの胸のうちがわかったり、友情を感じる話のつくり。
うまいなぁ。
すっきりとした読後感もいい。
ただあっさりしすぎている気もした。
他の恩田さんの作品でも感じたけど、話自体はおもしろいのになにか残らない。
持ち味といったらそれまでだけど。

六番目の小夜子、ドミノ。
恩田さんの本はいつも途中で飽きてしまい一度は放り出すのがこれまでのパターン。
けれど、この本は一気に最後まで読み終えることができた。
さすが本屋大賞受賞作というべきか。
posted by 歯車 at 13:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 3つ星本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月04日

マイ・ホームタウン

2 マイ・ホームタウン(熊谷達也)評価3.5



座敷童、河童、天狗、狐ヶ森。
あの頃、小学生だったぼくらは刺激を求め池や森、
ほかにも様々なところを遊び場にして心躍る冒険の毎日を過ごしていた。
1960年代の田舎の小学生の三人組を主人公にした連作短編小説。

作品のオチに不思議さが漂う。
こんな雰囲気は好きです。
当時の小学生たちの好みや生活がうかがい知れて面白い。
時代は違ってもシールなどなにかをコレクションしたがるのは、小学生の習性らしい。
そうえいば、ぼくもカードダスなどを集めたりしました。
内容に関して言えば、プロローグとエピローグがいらない。
小学生だった当時の話だけでいいような気がする。
あと、表紙が内容と合っていないのが残念。
暗い印象の本ではないのに・・・。
posted by 歯車 at 18:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 3つ星本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

神様からひと言

1 神様からひと言(荻原浩)評価4.0



大手広告会社から珠川食品に転職した佐倉涼平はやりきれない日々を送っていた。
着任早々の失敗。
販売促進課からリストラ候補者の集まるゴミ溜め"お客様相談室"への転属。
鳴り止まないクレーマーからの電話、改善されない職場環境、くせのある同僚たち。
果たしてこのゴミ溜めで涼平はやっていくことができるのか。
痛快な青春小説。

おもしろい。
腐りきった食品会社を舞台に新入社員の涼平が奮闘する様子は気持ちがいい。
お客様相談室の同僚をはじめ登場人物も味があり楽しい。
お気に入りは篠崎。
あんな謝りテクニックをぜひ身につけたいものだ。
posted by 歯車 at 18:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 4つ星本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月30日

三人目の幽霊

・三人目の幽霊(大倉崇裕)評価3.0



新人編集者の緑は編集長の牧の人並み洞察力に驚かされるばかり。
誰もが首を傾げるばかりだった謎が牧の手にかかると、明らかにされてしまう。
落語界を舞台にしたミステリ連作短編集。

続編が読みたくなるくらい物語自体はおもしろかったけれど、
ほんとは佐藤多佳子さんの"しゃべれども、しゃべれども"のような
お人よしの若手落語家が奮闘するお話を読みたかった。
posted by 歯車 at 01:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 3つ星本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月26日

2006年ベスト5

2006年が終るまであと数日。

今年は読んだ、よく読んだ。
冊数だけで言えば、だいたい200冊。
だいたい、2日に1冊読んでいる感じ。
ただ、ライトノベルを50冊ほど含んでいるけど。

さて、今年ぼくが読んだ200冊の中でベスト5を上げてみる。

1位 イレギュラー(三羽省吾)
2位 君の友だち(重松清)3位 大聖堂(ケン・フォレット)
4位 黄色い目の魚(佐藤多佳子)
5位 空の鐘の響く惑星で1-12(渡瀬草一郎)

5位の空鐘はライトノベルだけど、夢中になって読んだ作品なのでランクイン。
序盤の内乱編が特に熱いファンタジー小説である。
信念を持った悪役たちもかっこいい。
このシリーズが終ってしまったのが惜しまれる。

ついでにワースト作品。

ワースト1位 消えたこどもたち(オースン・スコットカード)
"本の雑誌"で年間大賞をとっていたので期待しながら読んだが、裏切られた。
いつまでも盛り上がらない話に読むのをやめようと何度も思ったが、
「絶対そのうちおもしろくなる。」と自分を叱咤しながらページをめくった。
一分の高揚感もなく迎えた最終ページ。
物語が長かった分、激しい喪失感を感じた。
この作者の本はたぶん二度と読まない。

さらに調子の乗ってブービー。

ブービー シャングリラ(池上永一)
世間の評価が高いので期待して読んだ。
合わなかった。
登場人物たちが好きなれなかったのが一番の原因。
この先こいつらがどうなろうとどうでもいいやと投げやりな気持ちで読み進めた。
本自体が厚く、作業じみた読書が長く続いたため、
読み終えたとき、達成感とともに深い疲労感を感じた。
終盤の嫌いな男塾のような展開も疲労を感じた理由だろう。

そんなわけで乱読し好き勝手に感想を書いた一年でしたが、
2007年は250冊越えを目標に読書ライフを送りたいと思います。
posted by 歯車 at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 2006年ベスト5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

凍りのくじら

・凍りのくじら(辻村深月)評価3.5
凍りのくじら

スコシ・ナントカ。
この言葉は周囲の人間にぴったりとはまる。
Sukoshi・Fuan(少し不安)
Sukoshi・Fungai(少し憤慨)
Sukoshi・Fuzoroi(少し不揃い)
Sukoshi・Free(少しフリー)
そして、わたしの"SF"は"少し不在"。
高校生、理帆子の"少しふしぎ"な物語。

家族や他人とのつながりが描かれた物語。
登場人物の個性を"S・F(スコシ・ナントカ)"で表現しているところはおもしろい。
自分の周囲を思い浮かべ、彼らならどんな"S・F"がふさわしいだろうかと考えてしまった。
苦手な悲しくなる本だと聞いていたけど、さほどでもない。
悲しくなる要因がわからないが、思い当たるのはある登場人物の結末。
でも、あの結末にはむしろすっきりしたので、うーん違うかも。
posted by 歯車 at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 3つ星本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月16日

2005年のロケットボーイズ

・2005年のロケットボーイズ(五十嵐貴久)評価3.5



微積分もわからないおれが人工衛星を作るハメに!?
あせって集めた仲間は曲者ばかり。
お調子者、パチスロの求道者、尊大な秀才、天才的数学センスを持ったサヴァン、
美少女とそれを取り巻くオタク系大学院生、義侠心溢れる不良、元旋盤職人のじいさん。
果たして、おれたちは人工衛星を作ることができるのか。
個性的な面々が織り成す理系青春グラフティー。

おもしれーやつらだなと楽しめた。
何かに打ち込んでいる本はやる気もらえるから好きです。
posted by 歯車 at 15:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 3つ星本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月14日

なぜ家族は殺し合ったのか

・なぜ家族は殺し合ったのか(佐木隆三)評価3.5



「小学5年のとき、父は殺された」
「父の遺体はわたしが刻んで処理した」
保護された少女はそう答えた。
小倉少女監禁事件は一家殲滅という凄惨極まりない事件に発展した。
この惨劇が起こった原因は何なのか。
地獄絵図の深層に迫った渾身のノンフィクション。

怖いもの見たさから読んでみた。
ルポの淡々とした語り口だからまだいいが、
これが小説だったらかなりのダメージを受けただろう。
子が父を殺し、夫は妻を殺し、姉が弟を殺す。
えぐすぎる。
家族同士を殺し合わせるという内容は凄惨極まりない。

事件の中心にいた男、松永太。
彼は自らの欲のため一家族を殲滅にまで追い込んだ。
その黒い才能に驚くと同時に、第二の松永が自分のそばにきたら、と恐怖を感じた。

歪な人間が出てくる話を読みたい人にはお勧め・・・かもね。
posted by 歯車 at 20:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 3つ星本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月13日

夜市

・夜市(恒川光太郎)評価3.5



今宵は夜市が開かれる。
そこではどんなものでも手に入るという。
雄司は幼い頃、"弟"と引き換えに"野球の才能"を手に入れた。
暗い森の奥、その闇の中で、今宵も夜市が開かれた。
第12回日本ホラー小説大賞受賞作。

泥臭い不思議な世界観がいい。
簡単に言えば、現実と隔離さらた異世界で起きる奇妙な物語。
悲壮さや残酷さはあまり無い。
同賞は昔読んだ"ぼっけえ、きょうてえ"がいまいちだったので、
この賞の作品は自分には合わないかもと思っていたけど、
この"夜市"は楽しい作品だった。
posted by 歯車 at 13:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 3つ星本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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